東京マラソンの中止、参加自粛…


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私も参加を予定している東京マラソンについて、中止や参加自粛の話が出ています。個人的にはMGCファイルレベルではないので影響はあまりないのですが、東京の街並みを走ることを楽しみにしていたので残念です。現在、東京マラソン財団が中国に居住しているランナーの参加自粛を要請しています。

 

○予算43億円のイベントを中止すること

小池知事は対策本部会議で「感染防止対策強化と、今後、想定される経済面の打撃を最小限に抑えるという2つの視点を中心に、必要な措置については補正予算を編成したい」などと指示した。

「経済面の打撃」ということですが、国際的なイベントの開催を縮小ないし中止すると大損するからということに他ならないと思います。

東京マラソンは43億円の予算が組まれています。この予算規模であれば、確かに開催の中止の経済的な影響は多そうです。主催者である東京マラソン財団の経営のみならず、多くの協賛企業に大きな損失が生まれます。損失くらいであれば東京都の膨大な予算も使って補填すればと思いつくかもしれません。しかし協賛企業というのは単に東京マラソンで儲けるためだけに携わっているわけではないと思います。各企業の損失は単に金額で補完できるものではありません。

縮小や中止を決定を下せるのは相当な肝が据わる人物だけでしょう…。

 

○参加自粛要請について

ところで対象は中国在住者だけなのでしょうか。その点においても違和感があります。なぜなら既に日本が手遅れだからです。

残念ながら、日本は世界で中国に次ぐ規模の新型肺炎感染国となってしまっています。日本が今の中国のようになるのは時間の問題という専門家もいます。

東京マラソンが開催される3月時点では、日本が新型肺炎を拡散する側になっててもおかしくありません。日本が世界各国から渡航が制限される立場になるかもしれないのです。

参加者のことを考えるのであれば、参加自粛を要請すべき相手は、中国在住者ではありません。中国以外の外国居住者に参加自粛を要請すべきです。要するに「日本はもう手遅れだから来るな」というメッセージを発信すべきだと思います。

日本在住者であっても外国人観光客の少ない地方在住のランナーであれば、参加自粛を可能にすべきです。わざわざ上京してウイルスを持ち帰ってしまっては余計に被害が拡大してしまいます。

色々と考えを巡らせてみると、中国在住者への参加自粛要請というのは薄い内容の措置です。批判をかわすだけの表面上のパフォーマンスにも見えてしまいます。

 

イベントの規模からして、難しい決断を迫られているのは理解できます。願わくば、このまま新型肺炎の騒ぎが収束し、大会も滞りなく開催されてほしいと思っています。取り返しのつかない事態にならないようにも願っています。